「五・七・五」の頭の五文字(冠題)を交代で出し合って、毎日、一句の交流です。
十月二十二日(水曜日)
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一心に 耳傾けて 細き声 みどり
細く、やさしい声で、大切なことを聞かせてくれるご老人がおられる。心の耳をそばだてて、
いっしょけんめい聞く。
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一心に 勉学励むの 難しい けいこ
これがけいこの本音です。明日の冠頭は「
本音とは」 でお願い致します。
意味深い言葉
上農は草を見ずして草を取り
中農は草を見て草を取る。
下農は草を 見て草を取らず。
これは元禄10(1697)年に刊行された 『農業全書』 にある言葉だそうです。
私がこの言葉を知ったのは、北御門二郎(きたみかど じろう)さんによってです。
北御門二郎さんは、戦時中、絶対非暴力を主張し、兵役拒否を貫いて、郷里熊本で農業に従事し、のちにトルストイの名訳を数多くを世に送り出した方です。
農業に限らず、深い意味をもった言葉で、ときどき思い出しています。
連載『ヴィマラキールティの教え』(132)
第4章10節(その2)
[病気の菩薩の慰問は] ⑥自分が病むことによって他の衆生の病気に同情することを説いて、⑦前世の苦を思い出すことを説いて、⑧衆生に対する利他行を思うことを説いて、⑨善根を積むことに集中することを説いて、⑩本来は清浄であることを説いて、⑪[何も]渇愛しないことを説いて、⑫常に精進を企てることによって、汝は一切の病気を治癒する医王になるであろうと説いて[なすべき]です。菩薩は、病気の菩薩をこのように慰問すべきです。
(<現代語で読む『梵文・維摩経』> 明日につづく)