2011年9月26日(月曜日)
子どもを守る鬼子母神(きしもじん)
先々週の金曜日(16日)、都電荒川線で久しぶりに雑司が谷鬼子母神に行ってきました。
山門を入ると、鬼子母神堂への道は深い緑に覆われ、以前より暗くなった感じがしました。
上のお堂の奥に鬼子母神像がお祭りされていますが、ここの鬼子母神像は鬼形ではなく、羽衣・櫻洛をつけ、吉祥果を持ち幼児を抱いた菩薩形の美しい姿をしており、多くの人から尊信されています。「鬼ではなく守り神です」ということから、漢字表記では「鬼」の頭の角のような「ノ」を除きます(上の扁額を参照)。また、ここの絵馬は柘榴です。
《鬼子母神の伝承》
その昔、鬼子母神はインドで訶梨帝母(カリテイモ)とよばれ、王舎城の夜叉神の娘で、嫁して多くの子供を産みました。しかしその性質は暴虐この上なく、近隣の幼児をとって食べるので、人々から恐れ憎まれました。
お釈迦様は、その過ちから帝母を救うことを考えられ、その末の子を隠してしまいました。その時、激しく嘆き悲しむ帝母に、お釈迦様は、「千人のうちの一子を失うもかくの如し。いわんや人の一子を食らうとき、その父母の嘆きやいかん」と戒めました。
そこで帝母は初めて自分の過ちを悟り、お釈迦様に帰依し、その後安産・子育の神となることを誓い、人々に尊崇されるようになったとされています。(写真↓:境内に立つ鬼子母神の石像)
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲(ムター カラヤン)