2010年7月6日(火曜日)
老いて得るもの ― 感謝
友人がかわいがっている老猫は、ニンゲンでいえばもう90を超えています。
たいへん重厚な雰囲気をかもし出していて、まるで哲学者のようです。
老猫のつぶやき
老いを知らない若い者の目には、
ちっぽけな喜びとしか思えないものも、
老いた者には、神さまの贈り物だとわかる。
たとえば、セミを捕まえるなんてことも、
今にして思えば、賜った神業だった。
自分の視力が衰えるにつれて、
目が見えることが神秘だと思うようになった。
しっかりと目が見えた今までの日々を遡って、
この偉大な贈り物に感謝したい気持ちになる。
「お若いの、若い日を大いに楽しみなされ!」
「おじいさん、ありがとう。ずっとずっと長生きしてね。」
若い仲間は目をくりくり、セミと遊びに飛び出した...