2010年6月17日(木曜日)
ボダイジュの花が満開です
西巣鴨にある仏教系のT大学のキャンパスには、ボダイジュの高木があります。
今年もたくさんの花をつけ、梅雨入りのあたりから甘い香りを放っています。
特に雨上がりの午後など、別天地にいるかと思えるほどの強い香気に包まれます。
「維摩経」には、すべてが妙なる香りでできている「香積仏国」という国が出てきますが、
食事も伝達手段も香りだそうです。すてきですね。
甘い香りに誘われて大きなハチが飛び回っていましたが、その丸くて黒い姿が見えにくい
ほど、葉がうっそうと茂り、樹下で撮った写真は少々不鮮明ですが、ご容赦ください。
大きな木は、夏の強い日差しをさえぎって立派な傘になってくれるだけでなく、電力不要の
エアコンにもなってくれます。樹下はひんやりして快適です。
ところで、T大のキャンパスのボダイジュは中国原産でシナ科です。お釈迦様の成道で有名なブッダガヤのボダイジュは、それとは別種のインドボダイジュで、クワ科です。
葉っぱの形も中国原産のものは丸みがありますが、インドボダイジュ(写真右)のほうはすきっと細めで、葉脈もはっきりしていて、苦行中のお釈迦様の、あばら骨の浮き出た姿を彷彿させるように思います。