「五・七・五」の頭の五文字(冠題)を交代で出し合って、毎日、一句の交流です。
一月二十六日(
土曜日)
○山眠る 眠れぬ夜の眼裏(
まなうら)に みどり
私はなだらかな横津の山々を朝に夕に眺めて暮らしました。どんなときも必ずそこにいてくれ
た山々、烏帽子岳に袴腰岳に泣面山...。三十有余年を過ぎてなお忘れ難い故郷の山々...。
○山眠る 雪の布団に くるまれて けいこ
今年は暖かい冬らしいけど、寒さが苦手な私にはやはり寒いです。「マラソンばか」の私です
が、冬山登山をする登山家の方々の気持ちがわからない私です。明日の冠頭は「鬼の面」
でお願い致します。
啄木のうた
夭折の天才歌人・石川啄木の作品には、短歌としてはかなり違和感があるものも少なくない。
例えば、湯島天神脇の切り通し坂に立っている歌碑(写真左)に刻まれた一首はどうだろう...。
二晩おきに
夜の一時頃に 切通の坂を上りしも――
勤めなればかな。
(「悲しき玩具」より)
もちろん、心に深く沁みて、涙が出るほど共感できる歌も少なくない。例えば私の場合 ――
ふるさとの山に向ひて 言ふことなし
ふるさとの山は ありがたきかな
(「一握の砂」より)
右の写真は我が青春時代、四季折々に訪れた横津岳の登山道の冬景色...。