2014年6月18日(水曜日)
犬を売ってほしいとやって来た三人の男の話
今朝の東京新聞「筆洗」の抑制の効いた、それでいて手厳しい文章にたいへん感心させられました。
大切に飼っている犬を売ってほしいと三人の人間がやって来た。こちらとしては
手放しがたい。架空の話である▼もう少し続ける。三人の頼み方はそれぞれ異なる。
一人は「大切にします」と犬への思いを訴える。もう一人は「子どもが懐いてしまって」
と事情を説明する。最後の一人はこちらがためらっているとこう言った。「
最後は金目
(かねめ)でしょ」▼誰だってこの最後の人にだけは売るまい。原発事故の汚染土を
保管する中間貯蔵施設に向けた被災地との交渉について「最後は金目でしょ」と発言した
石原環境相。十七日、おわびしたいと頭を下げたが、「
それをいっちゃあおしまいよ」である。
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それにしても、「それをいっちゃあおしまい」のことを言ってもおしまいにならない、この人たちの
「面の皮」はどれほど厚いのだろう?
「えんま様に舌抜かれるぞ〜!」なんて脅してみたところで、「何枚もあるから平気さ」なんて
嘯(うそぶ)かれそうだ。ほんとうにどうしようもない手合いである。
お口直しに、レイチェル・カーソンが好きだった一曲をお届けします。
ベートーベン:ヴァイオリン協奏曲 第1楽章