2011年3月13日(日曜日)
気仙地方のことばケセン語 ― そのやわらかな響き
今日は、ケセン語訳聖書(四福音書)を作られた山浦玄嗣(はるつぐ)さんが上京されて、
楽しいお話をしてくださることになっていました。
もちろん、今回の地震のために実現されませんでした。
山浦さんは本業が医師であり、大船渡にお住まいです。もし被災を免れたとしても、
救助救援に全力をふるって働いていらっしゃると思います。
山浦玄嗣さんは気仙地方の方言を、
「日本語でもない、フランス語でもない、ケセン語」
として独立させ(=蔑まれる方言の格上げ)、文字のないところに文字を作り、ケセン語の
文法書もつくられました。そのあと、借り物ではない、心にすとんと落ちる聖書翻訳に情熱を
傾け、それを完成されてからは、「ケセン語からセケン語」 への道を進んでいらしたようです。
ケセン語のやわらかな響きは東北地方の響きでもあります。
曖昧母音の多い、
やわらかであたたかなケセン語の響きに耳を傾けながら、
広域にわたる被災地の一日も早い復興を祈りたいと思いました。
「おとずれ」 2009 4月号: ケセン語訳聖書 翻訳者 山浦玄嗣
*「
おとずれ」 は、日本盲人キリスト教伝道協議会(通称:盲伝)が創る30年以上
続く番組です。