カテゴリ
以前の記事
2023年 01月 2022年 10月 2022年 09月 2022年 08月 2022年 07月 2022年 06月 2022年 05月 2022年 04月 2022年 03月 2022年 02月 2022年 01月 2021年 12月 2021年 11月 2021年 10月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 06月 2021年 05月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 02月 2021年 01月 2020年 04月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2018年 07月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 01月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 10月 2013年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2006年 08月 2006年 07月 フォロー中のブログ
生きる詩 神田昌味「日に日に時々日記」 日刊ギリシャ檸檬の森 古... ニャンコ座リポート s... 梟通信~ホンの戯言 只今勉強中~ 九十代万歳! (旧 八... 茜色の空 ノラちゃんのギリシャ!生... デジタルタブローとは。 紀の国 城下町便りと観光... 信州佐久の花便り 模糊の旅人 一茎草花 私がローマで独りで始めたわけ あとりえ井戸吉 海の時間 ブロ友パソコン相談室 カフェと畑と犬と猫 気がつけば50代 春のよき日に vol.2 SPORTS 憲法 政治 霧島の森よりキルトととも... お奨めフォトブログ
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2010年12月24日(金曜日)
小さいもみの木のお話 今日はクリスマス・イブ。「もみの木のお話」(アンデルセン原作)なんて、いかがでしょう? むかしむかし、ある森の中に、一本の小さいもみの木が立っていました。 「あっ、ぼくの頭の上をまたウサギが飛びこした。いやだな、早く大きくなりたいな」 もみの木は上を見上げては、大きい木をうらやましがっていました。 お日さまが、それを見ていいました。 「あせらくていいよ。いつか、いやでも大きくなるからね。それより、若いときを大事にするといいよ」 でも、小さいもみの木には、その意味がよくわかりませんでした。 クリスマスが近づくと、森の若い木が次々に切られていきました。 「ねえ、スズメさん。あの木たちは、どこへ行くんだろう?」 「あれは、クリスマス・ツリーになるのさ。キラキラしたモールや玉で飾られて、そりゃあ、きれいになるんだよ」 「ふうん。ぼくも、早くそんなふうになりたいなぁ」 それを聞いて、お日さまはいいました。 「この広々とした森で、若いときを楽しんでおくといいよ」 やがてもみの木は大きくなり、美しい枝を広げました。 とうとうある年の冬、木こりがこのもみの木に目をとめました。 「やあ、クリスマス・ツリーにぴったりだ」 もみの木は切られて町に運ばれ、ある家に買われました。 絵や置物のある立派な広間に、もみの木は置かれました。 「さあ、ツリーを飾ろう、きれいに飾ろう」 子どもたちのはしゃぐ声が、聞こえます。もみの木は、むねがドキドキしてきました。 「あっ、鈴がついたぞ。ロウソクもともった。サンタクロースの人形も、星もあるぞ」 自分につけられる飾りに、もみの木は目を見張りました。 「メリー・クリスマス!」 子どもたちはツリーのまわりで歌ったり、おどったり、そのにぎやかなこと! そしてみんなで、クリスマスプレゼントの包みを開きました。 「わーい、いいな、うれしいな」 「これ、わたし、ほしかったの」 しばらくして子どもたちは、ツリーの飾りも分けてもらいました。みんなそれぞれ、好きな物をもらいました。 次の朝、枝だけになったもみの木は、使用人に屋根裏部屋に片付けられました。 「暗いし、一人でさびしいな。それに寒い......」 もみの木が、ブルッと身ぶるいしたときです。 ネズミが、飛び出してきました。 「あっ、もみの木さん、クリスマスは終わったんだね。ぼくたちに昨日の話、聞かせてよ」 「うん、じゃあ、聞いてね」 もみの木は、少し元気が出てきました。 クリスマスの話を色々したあと、自分が育った森のことも話しました。 「おもしろいね。それで? それから?」ネズミたちは、熱心に耳をかたむけました。 でもいく日かすると、あきてきて、 「もっと、別の話がいいよ。ベーコンやチーズがあるところは、どこかとか」 「そんなことは、ぼく知らないよ」 「つまんないの、じゃあね、バイバイ」 ネズミたちは、どこかへ行ってしまいました。 もみの木は、また一人ぼっちです。 ある日、使用人が屋根裏部屋にあがってきて、もみの木は引きずられて、中庭へ出されました。 「ああ、花が咲いている。鳥も歌っている。やっぱり外の空気は、いいなあ。なにか良いことが、おこりそうだ!」 もみの木は喜びましたが、それどころではありません。もみの木はコーン、コーンと、いきなりオノで切られて、薪にされてしまったのです。 薪になったもみの木は、台所のカマドにくベられて、パシパシと燃え始めました。 「ああ、何もかもおしまいだ。お日さまが若いときを大事にといったのは、こういうことだったんだなぁ」 もみの木は深いため息をつき、音をたてて燃えていきました。 もみの木:小鳩くるみ
by vimalakirti
| 2010-12-24 00:00
|
ファン申請 |
||