2010年12月13日(月曜日)
湯島聖堂のスダジイ
地下鉄御茶ノ水駅の聖橋口から聖橋を渡り、東京医科歯科大学の反対側の森の中に湯島聖堂があります。聖橋を渡りきったところにある
湯島聖堂の西門から入るとすぐ目の前にスダジイの巨樹があります。中央の幹は枯れて空洞です。関東大震災で被災したようです。
門を入って大成殿へ向う杏壇門のそばまで行って、木の裏側を見たのが下の写真です(これは数年前のもので、西門がまだありません)。大震災で湯島聖堂は入徳門と水屋を残しすべて焼失したといいますから、そのなかを生き残ったスダジイです。
震災に耐えて生きてきたこの大きなスダジイの根を見つめていると、まるで異界の生物のようで、地の底から低い声が聞こえてくるようにさえ思えます。
この木が望む向こうには神田川を挟んで、ニコライ聖堂の丸い緑の屋根が見えます。この大樹も、私のふるさとからやって来たあの鐘の音をずっと聞いてきたのですね...。