2010年8月2日(月曜日)
久しぶりに古文書 ― おでんちゃんの寺子屋規則(浅田家文書)
葛飾区中央図書館は最新設備を備えたたいへん気持ちのよい空間です。
ぶらぶら本の背を眺めて、ふと取り出した本と語り合う、そんな贅沢な時間を
過ごさせてもらっています。
最近はいろいろなものがDVDになっていて、驚きます。
昨日は「油井宏子の楽しく読める古文書講座」の第一巻を借りました。
「山城国(現京都府)の西法花野村に住むおでんちゃんは10歳。
おでんちゃんが使っていたテキストにはお師匠さんの直筆の規則が書かれていました。
お師匠さんが子どもたちに守って欲しかったことは何だったのでしょうか?」
一、毎日早朝より来て、先向机、硯
箱并文庫を明け、手本・双紙を取
直し、是迄上候手本可被相習候
早書・世上之咄を雑へ浮空成儀ハ
甚以無益之至ニ候
附り、手本之読、毎日懈怠有間
敷候、是又高からす下からず、差
別分明に可被読事
試訳: 毎日、朝早く来て、まず机に向かい、筆箱や教科書を出して、手本や練習帳を取り出して、これまで渡された手本を練習していなさい。乱雑に書いたり、世間話や噂話で上の空で書いていては何の意味もありません。
付けたし。手本の読み、毎日怠けてはいけません。声は大きすぎず、小さすぎず、はっきり一言ずつ区切ってきちんと読まなくてはいけません。
一、寺江金銀ハ不及申、壱文之銭并
小刀・魚釣針等之殺生之具、持
参有間敷候、猶又、竹弓を拵、
筆之軸ニ而吹矢・押鉄炮等之
塵芥ニ候事、可被相慎事
試訳: 寺(学校)に金銀を持ってきてはいけません。壱文銭や小刀や、釣り針などの殺生の道具を持ってきてはいけません。また、竹で弓を作ったり、筆の軸を吹き矢や押し鉄砲などにして、あたりをゴミだらけにしてしまうこと、ぜったいにしてはいけません。
今も昔も、子どもたちのいたずらぶりは変わっていないようで、想像すると楽しくなりますね。
さぁ、ワタシも怠けてないで、仕事、がんばらなくちゃ~~!